Fedora 29 On ASUS Transbook T90 Chi - Driver Labo.

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Fedora 29 on ASUS Transbook T90 Chi 1月 5, 2019

2015年5月にASUS公式直販サイトでのアウトレットセール(いわゆる「箱蹴り」)で手に入れたものです. Linuxをインストールしてみようと何度か調べてみたのですが,付属のキーボードドックとつなげられないことに始まって,動かない機能が多い状況が長らく続いていたようで試すのを見送ってきました.

2018年の終盤に再度調べたところ,キーボードドックは依然として使えていないようだけどもWi-Fiは使えるようになっていて結構進展があるように見受けられたので,年明け早々から試してみました. 調査の結果,キーボードドックも使えるところまで到達したので,実施した作業を情報としてまとめて開示しようと思った次第です.

以下でその手順を説明していきます.

必要な周辺機器

・USB micro-B接続 OTGハブ (またはホストとして機器をつなげるためのコネクタ変換など) ・USB キーボード,USBマウス (LenovoのThinkPad keyboardでも可) ・USBメモリ

インストール後にキーボードドックを利用できるように設定作業を終えるまで,USB接続の入力機器は事実上必須です.

インストール

試したのはFedora 29/x86_64 のWorkstation Live DVDイメージです.

搭載するRAM容量 2GBのこの機種では64bit版である必要性はないのですが,Fedora projectはIntelアーキテクチャ向けには32bitサポートを打ち切って64bit版しかリリースしていませんので,有無を言わさず64bit版を使うことになります.

ごく標準的な手順で配布イメージから起動用のUSBメモリを作って下さい. Windows上でのツールでいえばRufusなどを使って行えます. bootia32.efi ファイルは配布イメージのファイルシステムツリーに最初から含まれており,単にUSBメモリをつくれば,この機種でも難なく起動可能です. このあたりはUbuntu系で試されている方の事例とは手順が異なります.

#### 注意事項 #### Linuxシステムボリュームを暗号化するのは止めましょう. キーボードドックはBluetooth接続なので,Linuxシステムが通常起動されるまでドックのキーボードでは入力できません. 暗号化されたシステムボリュームから起動しようとしてもパスフレーズを入力する手段がないので,詰んでしまいます. 小型で持ち運んで使う前提のPCなので暗号化して保護したいところですが,こればかりは仕方ありません.

上記の他には注意点はありません. 画面の向きが合っていないため,頭を傾けて見ながらの作業になりますが,しばしの辛抱です.

インストール後の設定作業

画面の向き 修正

1) 向きを補正するための設定ファイル 新規作成

/etc/udev/hwdb.d/61-sensor-local.hwdb を下記の内容で新たに作成してください.

sensor:modalias:acpi:INVN650*:dmi:*svn*ASUSTeK*:*pn*T90CHI* ACCEL_MOUNT_MATRIX=0, -1, 0; -1, 0, 0; 0, 0, 0

(2019-01-16 訂正)

#### 注意事項 #### 上記ファイル内容で2行目先頭の空白文字 1個は設定ファイルの書式上意味を持っています. 不要だと判断して削らずに,上記内容そのままで作成して下さい.

2) 下記のコマンドを実行

sudo udevmadm hwdb –update

1)で作成したテキストファイルから実際にシステムで使うときのファイル形式に変換するコマンドなので,ここで一度実行するだけでOKです.

これで再起動後はログイン画面の段階で画面の向きが本来求める向きになります. なお,縦向きに傾けるとそれに追従して画面の向きが変わります.

[補足説明] ACCEL_MOUNT_MATRIX に与える数値の羅列は,座標系を回転させるための行列を意味しているそうです.要は

Fedora 29をインストールした状態では画面向かって右側が上になっている状態の回転表示になるので,左へ90度回転させれば所望する画面の向きになります. 上記の座標回転行列のΘは時計回り方向が正値なので,ここではΘ=-90[deg]として,数値の並びは上記の通りになります.

Wi-Fiドライバ 有効化

1) ドライバが参照する機器固有情報ファイル 導入

sudo cp /sys/firmware/efi/efivars/nvram-* /lib/firmware/brcm/brcmfmac43340-sdio.txt

2) 1)のファイル中の地域設定を編集 Reguratory Domainの設定に相当します. viエディタなどで ccode=XV となっている行があるかと思います.その行を ccode=JP に変更して保存して下さい. (‘JP’ は日本国内にお住まいの方向けです.他の国にお住まいの方はそれに合わせて読み替えて下さい.米国であれば’US’といった具合に)

これをやらなくてもなぜか2.4GHz(11b/g/n)は使えてしまうのですが,5GHz(11a/n)を使えるようにするために必要な作業です.

これで再起動させるとWi-Fiドライバを使えるようになります.

Bluetooth 有効化

ファームウェアファイルを導入することで動作するようになります. https://github.com/Asus-T100/firmware/raw/master/brcm/BCM43341B0.hcd を取得して /lib/firmware/brcm/ へ配置してください.

T90Chiキーボードドック対応ドライバへの置き換え

調査の結果,mainline kernelのデバイスドライバに対して少しだけ手直しが必要でした. T90 Chiのキーボードドックを利用できるようにした修正版のドライバをdkmsとして作成しました.下記がそれです. https://github.com/drvlabo/hid-asus-t90chi-dkms

dkms, kernel-devel, kernel-headers の各パッケージを先に導入してください.

git clone https://github.com/drvlabo/hid-asus-t90chi-dkms cd hid-asus-t90chi-dkms sudo dkms add . sudo dkms install -m asus -v 1.0

これでペアリングすることでキーボードドックを使えるようになります. 一度ペアリングを済ませておけば,以降は再起動後もログイン画面からドックのキーボードで入力可能です.

ディストリビューションの更新配布でカーネルが更新されるときは,dkmsの仕組みにより,このドライバも更新導入するカーネルに合わせてビルド/インストールされます.

[補足説明] 他のディストリビューション,あるいは異なるリビジョンのカーネルで独自に対処したい場合のために,実施した変更について記載しておきます. 下記がその変更内容です. https://github.com/drvlabo/hid-asus-t90chi-dkms/commit/1de3f978644077872ae5be08816d8271f4ff9c3b

現行のmainline kernelのドライバでキーボードドックを利用できていない原因ですが, T90 ChiのキーボードドックとT100 Chiのキーボードドックは,機器識別番号(vendor/product)の問い合わせに対して同じ値を返します. 既存実装としてT100 Chiのキーボードドック専用(タッチパッドが付いています)で通す初期化手順が含まれており,T90 Chiのドックでもそこを通そうとしてエラーになっています.

vendor/productのID値ではT90とT100のキーボードドックを区別できませんが,T90 Chi用のキーボードドックであると明確に分かる機器名称を返してくれます. Bluetoothデバイスの検索で現れる名称がそれです. この名称を利用してT90 Chi用のドックであることを識別して,エラーになるT100 Chi用ドック固有の初期化手順をスキップさせることが変更の趣旨です.

よくよく考えるに,HID protocol準拠の単なるBluetooth keyboardなので,このドライバを導入しなくともhid-asusドライバを除去して標準のHIDドライバで紐づけすればアッサリ使えてしまうのかもしれません. ..がそれについては試しておりません.

利用できる内蔵機能/インターフェース

・画面 ・タッチパネル ・加速度センサー(画面の向きに対する回転追従) ・USB (ホスト) ・Wi-Fi (2.4GHz, 5GHz 両方とも) ・Bluetooth ・キーボードドック ・オーディオ (スピーカ出力,マイク入力 両方とも) ・microSDスロット

利用不可の内蔵機能/インターフェース

・カメラ (画面側,背面側どちらも) ・加速度以外のセンサー

問題点 (厄介な項目)

・サスペンドさせても直に起き上がってきてしまう ・ハイバネートで復元起動できない ・アクティブスタイラスペンで指す位置とポインタの表示される位置が大きくズレている

問題点 (軽微な項目)

・キーボードドックのバッテリ状態をうまく取得できない

以下はただの能書きです.

GPD社が先鞭を切るかたちで7-8インチサイズ帯パネルと有線接続で分離不可のキーボードを搭載した小型PCがいくつか発売されていますが,横幅の制約からキーボードのレイアウトにどうしても無理が出てきて,キーの配置や幅(ピッチ)が変則になってしまっています. GPD Pocket (2でなく初代)を買って持っていますが,実際のところ順応するにはけっこう難儀します.私はいまだに慣れません.

GPD Pocketなどが500g前後であるのに対し,この機種はドック込みで約750gと比率にして5割増しの重量ですが,液晶パネルの外枠(ベゼル)がかなり広めで実質10インチ級の寸法であるため,キーボードの配置は左右両端のTABやEnterなどの幅を一般の英数キーと同程度に切り詰めているだけで変則配置無しの標準の並びです. マウスに相当する代替のポインティングインターフェースが無いことが欠点ではありますが,キーボード入力の快適さとサイズ・重量の折り合いが優秀ないい機種だと思います.

USB micro-Bからtype-Cへステップアップ(PD充電とDisplayPort出力対応)させて,画面タッチでないポインティング操作インターフェースを何とかして内蔵させる. 3-4年を経て進んだ技術でリメイクすればそこそこ売れるように思いますが…

posted in computers, Linux by nogu

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