HbA1c-ヘモグロビンA1cの血液の検査結果について

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HbA1c(ヘモグロビンA1c) (血液)

基準値

基準値

5.6%未満(NGSP値)

この検査で疑われる病気

  • 高値:糖尿病、腎不全
  • 低値:溶血性貧血 等

ヘモグロビンA1c(HbA1c)の値が異常な場合、以下のような病気が疑われます。

糖尿病

HbA1cの値が高いと、2型糖尿病の発症リスクが高まります。HbA1cは過去1~2ヶ月間の血糖値の平均を反映しますので、値が高いと血糖値が高い状態が続いていることを示します。

異常ヘモグロビン症

遺伝的なヘモグロビン異常を指し、HbA1c値の異常から発見されることが多いです。基本的には無症状で進行しますが、一部の異常ヘモグロビン疾患は重度の貧血が起こることがあります。

腎不全・甲状腺機能亢進症

これらの疾患もHbA1cの値が高くなる原因となります。

ヘモグロビンA1cとは

赤血球中に含まれるヘモグロビンにブドウ糖がくっついたものをHbA1cと呼びます。検査直前の飲食に左右されず、過去1~2か月の平均的な血糖の状態を調べることができるため、糖尿病の診断や血糖値の状態の確認に役立ちます。

ヘモグロビンA1c(HbA1c)は、血液中のヘモグロビンとブドウ糖が結合したものを指します。ヘモグロビンは赤血球内のタンパク質の一種で、全身の細胞に酸素を送る働きをしています。

血糖値が高いほどヘモグロビンに結合するブドウ糖の量が多くなります。一度糖化したヘモグロビンは、赤血球の寿命(約120日)が尽きるまで元には戻りません。したがって、HbA1cの値は過去1~2ヶ月間の血糖値の平均を反映します。

HbA1cは糖化ヘモグロビンがどのくらいの割合で存在しているかをパーセント(%)で表したものです。血糖値の低い状態が続くと、ヘモグロビンに結合するブドウ糖の量が少なくなるので、HbA1cは低くなります。逆に、血糖値の高い状態が続くと、ヘモグロビンに結合するブドウ糖の量が多くなるので、HbA1cは高くなります。

HbA1cは過去1~2ヶ月前の血糖値を反映しますので、当日の食事や運動など短期間の血糖値の影響を受けません。

血糖値の低い状態が続くと、ヘモグロビンに結合するブドウ糖の量が少なくなるので、HbA1cは低くなります。 血糖値の高い状態が続くと、ヘモグロビンに結合するブドウ糖の量が多くなるので、HbA1cは高くなります。

糖尿病の基準

HbA1c(ヘモグロビンA1c)の値が高い場合は

前述のとおり、HbA1cは1~2ヶ月の血糖値を反映しますので、短期間で大きく変動するものではなく、徐々に上昇していきます。 正常高値 → 糖尿病予備軍(境界型)→ 糖尿病 と移行していき、糖尿病になると食事や運動だけでは、なかなかHbA1cの数値が下がらなくなってしまい、合併症のリスクも高まります。 若干、数値が上がっただけだと放置せずに、しっかり対策をしましょう。

正常高値 HbA1c値 が5.6-5.9%(NGSP値)

食後の血糖値にまったく異常がない人のHbA1c値は5.5%以下です。 HbA1c値が5.6-5.9%の状態を放っておくと、半数以上の人が数年以内にHbA1c値が6.0%以上となり本格的な糖尿病と診断される状態に発展します。 膵臓がインスリンを出す力は年齢とともに落ちていきます。 境界型糖尿病の時点ですでに膵臓がインスリンを出す力は弱り始めている場合が多く、正常であっても現在多くの負担がかかっていて、その後すぐに低下する可能性が高いと考えられます。 ブドウ糖負荷試験という検査で現在の膵臓がインスリンを出す力を測定して、この結果にもとづいた適切な対応が必要です。 少なくとも食事療法は開始する必要があります。管理栄養士による栄養指導だけでも受けることをお勧めします。悪化していないか確認するため半年~1年に1回の検査も受けましょう。

糖尿病予備軍 HbA1c値 が6.0~6.4%(NGSP値)

HbA1c値が6.0~6.4%の状態を放っておくと、多くの人が数年以内にHbA1c値が6.5%以上となります。 膵臓がインスリンを出す力は年齢とともに落ちていき、糖尿病と診断された時点ですでに正常の半分以下に落ちていると考えられます。 血糖値が高いほど膵臓は無理をしているためインスリンを出す力は加速度的に悪化していき、血糖値がどんどん上がってしまいます。 この状態の人は合併症の危険は少ないグループに入っていますが、油断すると悪化します。 毎月検査をして悪化していないか確認しながら治療を継続する必要がありますので、まだどこにも受診していない人は一度、受診してください。

糖尿病の疑い HbA1c値 が6.5%以上(NGSP値)

HbA1c値が6.5%以上の状態を放っておくと、多くの人が数年以内にHbA1c値が7%以上となります。HbA1c値が高いほど悪化の確率は増えます。 特にHbA1c値7.4%以上の人は危険です。ちょっと食事に気をつけるなどで改善できるレベルではありません。 HbA1c値 7.0%でも合併症(神経障害、網膜症、腎症)は進みます。 この状態が続くのは非常によくありません。 主治医の先生に相談し、治療に変化がなければ専門の医師を受診しましょう。 まだ診療を受診していない人は、すぐに受診を検討してください。

ヘモグロビンA1cの異常値が続くとどのような影響がありますか?

ヘモグロビンA1c(HbA1c)の値が異常に高いと、以下のような健康上の影響が考えられます。

糖尿病

HbA1cの値が高いと、2型糖尿病の発症リスクが高まります。糖尿病は、血液中のブドウ糖濃度が高い状態が続き、体に不調が起こる病気です。

合併症

糖尿病が進行すると、視力障害や腎障害などの合併症を引き起こす可能性があります。また、糖尿病は全身の血管に異常を起こす病気で、代表的な合併症として糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害があります。

生活習慣の変化

一度2型糖尿病を発症してしまうと、厳密な血糖コントロールを生涯に渡って続ける必要があり、日常生活にも大きな支障が出てくるでしょう。

HbA1cの値が非常に高い場合(例えば、12以上)、以下のような症状が出ることがあります。

のどが異常にかわく

尿量が多い

体重減少

このような状態が持続していると、ケトアシドーシスと呼ばれる緊急性のある状態に陥っている可能性があり、インスリン注射や入院による治療が必要になることもあります。

これらの影響を防ぐためには、適切な食事や運動、ストレス管理などの生活習慣の改善が重要です。具体的な数値や目標は個々の健康状態や体型によりますので、医療専門家のアドバイスを受けることが重要です。

糖尿病について

糖尿病について詳しくまとめております。 是非各リンクページもご確認ください。

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